夏になるとやれお祭りだ花火大会だとイベントが盛り沢山になりますが、それは江戸時代もあまり変わりありませんでした
alexander hera。
しかも日中まだ暑いこの時期のイベントは夜に開催されるものが多い!現代にも残っている有名どころは七夕ですが、現代では廃れてしまったものの江戸時代当時は七夕より盛り上がったのでは?と思わせるイベント、それが二十六夜待ちです。
二十六夜待ちとは七月の深夜八ツ(午前二時頃)月のことで、この月の出と共に竜灯(夜、海上に光が連なって見える現象。竜神が神仏に捧げる灯火と言い伝えられている)や 阿弥陀・観音・勢至の三尊の姿が見えると言われているそうです
香港酒店管理學院。
で、これを拝むと幸運が得られると、老若男女関係なく江戸庶民が高台に出て月の出を待ちわびたというのですが・・・どうも資料をあたってみると信心というよりは馬鹿騒ぎ?としか言い様がない(^_^;)
この二十六夜待ちの最大の名所として有名だったのが品川なのですが、まず海沿いに並んだ屋台がすごい(@_@;)
康和堂
ざっと挙げてみますと汁粉に団子、麦湯にお鮨、天ぷら、蕎麦にイカ焼きなど現代の海の家並にあらゆるお店が揃っていたとか・・・と言うか、こちらのほうが海の家の元祖なのか(・・?また、歌舞音曲も催されていたそうです。こちらは今で言うミニライブ的なものだと・・・どのみちこの屋台を巡るだけで深夜二時まで時間が潰せたようです。
さらに品川といえば飯盛女で有名な遊里でもあります。ちょっとリッチに過ごしたい場合は座敷に上がり、きれ~なおねぇちゃんと一緒に月の出を待つという方法もあったそうで・・・これらを見てみると、信心というにはちょっとな~と思うわけですよ(^_^;)
それは幕府も感じていたのでしょうね。幕末間近の天保の改革でこの二十六夜待ちは規制されてしまい、結局廃れてしまったそうです
永安百貨。
現代に復活させようにもさすがに午前2時までというのはねぇ・・・風営法に引っかかりそうですし(-_-;)ちなみに二十六夜というのは1月にも催されていたようなのですが、こちらは時期的に寒かったため、それほど盛り上がらなかったようです(多分風流人達が句会でも開く、といった程度。確か『御宿かわせみ』に月待ちをしながら句会を開いた、って話があったような気がする・・・)
次回おぼえ書きは7/29、江戸城&吉原の一大イベント『八朔』を取り上げたいと思います♪